作業効率が格段にUp「システム箱馬シリーズ」
公益財団法人びわ湖ホール 総務部舞台技術課主任技師 籔内 暖
12月に入ると何故だか反響板の催しが多い時期です。オーケストラのひな壇やコーラス台など多種多様な高さや大きさの台を作っていますが、皆さんは安全のために箱馬と平台の固定方法はどうしていますか?バラシの後箱馬がずれていた!箱馬が迫と接触した!などの経験はありませんか?私達はそんな経験を繰り返して、どうすれば箱馬がずれないかを真剣に考えた結果、現在びわ湖ホールでは備品を改良した「システム箱馬」「システム木台」というものを使用していますので御紹介します。
まず「システム箱馬」は尺高・尺4寸高の2通りの高さに対応すべく爪を取り付けて平台のずれ止めとしての機能を持たせ、四隅・相掛け・四つ角のどの場所に配置しても平台をしっかり固定。また「つっぱり棒」は箱馬特有の形状を利用し、奥行き3尺・6尺など対応できるように工夫をしました。これらにより前後左右のずれ止めが完成し、強固な脚として平台をがっちりと固定することが出来ます。
次に「システム木台」は四隅・相掛けに対応し、「つっぱり棒」は抜き蝶番で簡単に固定ができます。これらを使うと今まで平台と箱馬のずれ防止のために使用していたベニヤ板と釘で固定する・テープを張るなどの作業が不要になりゴミが出なくなり、釘やテープの消費量が以前の3分の2で済むようになりました。安全になったことはもちろんですが、何より安心感が全然違います。
また平台の「つかみ」を入れる穴を流用し一瞬でこぼれ止めを設営できる「システム落ち止め」などネーミングセンスはともかく安全・安心・エコにこだわって工夫しています。お近くにお越しの際は是非見学に来てください。お待ちしております。